建設中のエピソード
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/17 09:11 UTC 版)
「日本製鐵清津製鉄所」の記事における「建設中のエピソード」の解説
清津製鉄所の建設は、それまでの内地の製鉄所と比較して、時代面・風土面的で極めて悪条件下で行われたことが挙げられる。清津製鉄所所長である三鬼隆は、当時を振り返って、第一に北鮮の冬季は凍てついた大地に鶴嘴を打ち込むことができないほどに厳しいものであったこと、第二に当時の統制の結果として輸送や資材の調達が制限され、請負人との交渉に非常なる苦労があったことを述べている。建設の遅延に対し「一体製鉄所は何をしているのか。一向にはかどらぬではないか」との冷たい世評が、現地からも本社からも聞こえてきた。これは溶鉱炉という重量物を建設するための基礎工事の大変さから来るものであったが、三鬼は一計を案じ、人目につきやすいコークス炉の高い煙突を2本、工事進捗日程とは関係なしに予定より早く立てたところ、ようやく世間の納得を得たという。
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