平行移動 (幾何学)とは? わかりやすく解説

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平行移動

(平行移動 (幾何学) から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/02 07:42 UTC 版)

平行移動はすべての点を一定の方向に一定の距離だけ動かす。
平行な二つの直線を軸とする二つの鏡映合成は平行移動である。各点が平行移動により距離 M だけ動くとき、二つの直線の距離はその半分 M/2 である。

ユークリッド幾何学における平行移動(へいこういどう、: translation, parallel translation, parallel displacement)とは、すべての点を一定の方向に一定の距離だけ動かす変換である。

平行移動は並進[1]あるいは並進運動 (translational motion) とも呼ばれる。

平行移動は向き距離角度を保ち、非自明なものは不動点を持たない。

一次元の場合、平行移動 T は定数 a を用いて

T(x) = x + a

と表せる。

概観

平行移動は各点に定ベクトルを加える操作として解釈することや、座標系原点をずらす操作として解釈することもできる。定ベクトル v に対して、v に対応する平行移動 Tv は、点 P(p)v だけ動かす写像

Tv(p) = p + v

として働く。

平行移動は二つの図形の間の一対一対応や、ある平面から別の平面への写像とみることもできる[2]T が平行移動であるとき、部分集合 A の写像 T によるを、AT による平行移動と呼ぶ。T が定ベクトル v に対応する平行移動 Tv であるとき、ATv による平行移動はしばしば A + v と書かれる。

平行移動を剛体運動として記述することもできる(平行移動の他には回転鏡映)。n-次元ユークリッド空間において任意の平行移動は等距変換である。平行移動全体の成す集合は平行移動群 T(n) を成す。この群はもとの空間(の加法群)と同型であり、ユークリッド群 E(n)正規部分群である。E(n)T(n) による剰余群直交群 O(n) に同型:

E(n)/T(n) ≅ O(n)

である。

ベクトル変数の写像 f(v) に作用する、定ベクトル δ に対応する平行移動作用素 Tδ




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