小田豊 (ロードレース)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 小田豊 (ロードレース)の意味・解説 

小田豊 (ロードレース)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/18 15:16 UTC 版)

小田 豊 (おだ ゆたか、: Yutaka Oda1948年1月21日[1] - 1973年) は、愛知県名古屋市中区出身[2]オートバイ・ロードレーサー。1969年の全日本ロードレース選手権セニア90ccクラス、1972年の全日本セニア125ccおよび251cc以上クラスダブルチャンピオン[3]。身長160cm、体重54kg[1]

経歴

16歳でオートバイ運転免許を取得し、観戦した第3回日本グランプリロードレースで衝撃を受け、自らもレースに挑戦したいという気持ちが芽生えた。当初の目標は「アマチュア耐久レースで入賞してみたい」という程度のものだったが[2]、レースに出場しはじめるとレーサーとして開花、最高峰ライセンスのセニアクラスまで昇格した。1歳年上で地元も近かった高井幾次郎は1969年まで中部スポーツライダーに所属しジュニア125ccクラスへ参戦していたが、翌1970年より小田と同じプレイメイトレーシングに加入[注 1]。高井がセニア250cc、小田がセニア125ccに参戦するようになり、1972年には「ヤマハのダブルエース」と呼ばれた[4]

小柄な小田は当初90ccクラスに参戦していたが、当時の全日本選手権で90ccクラスは125ccとの混走で行われる場合も多く、その場合小田は90ccマシンで125ccに食いついて走り総合順位で125ccマシンの間に割って入ることもあった[5]。 1969年、全日本ロードレース選手権セニア90ccクラス(125ccとの混走開催)で3勝を挙げシリーズチャンピオンを獲得[6]。翌1970年もセニア125ccクラスを制し2クラス制覇を達成。1971年は125ccクラスランキング2位と継続してトップ選手として活躍。1972年はセニア125ccと、251cc超クラスの両クラスを制覇し、通算での3クラス制覇という強さを見せた。

海外レースにも高井とともに参戦し、1972年11月25-26日に行われた第19回マカオグランプリでは、ほぼノーマルのヤマハ・RX350で参戦したセニアオープンクラスで完勝、メインレースではヤマハ・TR3に乗り高井が優勝、小田が2位の1-2フィニッシュを果たす[4]

1973年は全日本選手権750ccクラスに参戦、4月15日の第2戦鈴鹿大会では総合結果で隅谷守男に次ぐ2位(隅谷が賞典外のフォーミュラリブレ参戦のため、小田がクラス1位。)に入るなど好調だったが、MCFAJ全日本モーターサイクルクラブ連盟間瀬サーキットでのレースに参戦中の事故により死去、25歳没[1]

レース戦歴

全日本ロードレース選手権

チーム 車両 区分 クラス 1 2 3 4 5 6 順位 ポイント
1969年 プレイメイトレーシング ヤマハ セニア 90cc FSW
5
SUZ
1
SUZ
1
SUZ
2
FSW
1
SUZ
1
1位 34 (40)
1972年 ヤマハ・TR3 251cc以上 SUZ
SUZ
6
TSU
SUZ
TSU
SUZ
1位 40
1973年 ヤマハ TSU SUZ
2
SUZ
SUZ TSU SUZ 9位 15

脚注

注釈

  1. ^ 高井はその後、チームの責任者となり1982年の死去までチームを牽引する。

出典

  1. ^ a b c 「Rider Album 日本のレーシングモーターサイクル栄光の歩み」『モーターサイクリスト』12月号増刊、八重洲出版、1988年12月15日、272頁。
  2. ^ a b 「われらMFJ会員 ロードレースを志す小田豊18歳」『ライディング No.』MFJ日本モーターサイクルスポーツ協会、1967年3月1日、19頁。
  3. ^ MFJ歴代チャンピオン SUPERBIKE.jp
  4. ^ a b マカオグランプリ・TR3とプレイメイトRT大活躍でヤマハ六連勝 『ヤマハニュース』 1973年1月1日、32頁。
  5. ^ 「ジュニア・セニア90cc,125cc結果」『ライディング No.39』MFJ日本モーターサイクルスポーツ協会、1969年6月20日、30頁。
  6. ^ 「4戦3勝でS90チャンピオンをきめた小田豊。耐久だけは落としたが鈴鹿で2連勝を飾った」『ライディング No.41 '69日本GPロードレース招待号』MFJ日本モーターサイクルスポーツ協会、1969年10月10日、5頁。
タイトル
先代
神谷良明
全日本選手権セニア90cc チャンピオン
1969
次代
近藤英二
先代
隅谷守男
全日本選手権セニア125cc チャンピオン
1970
次代
杉本泉
先代
杉本泉
全日本選手権セニア125cc チャンピオン
1972
次代
角谷新二
先代
金谷秀夫
全日本選手権セニア251cc以上 チャンピオン
1972
次代
根本健



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  小田豊 (ロードレース)のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「小田豊 (ロードレース)」の関連用語

1
72% |||||

2
38% |||||

3
34% |||||

4
32% |||||

5
16% |||||

6
16% |||||

7
16% |||||

8
16% |||||

9
16% |||||

小田豊 (ロードレース)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



小田豊 (ロードレース)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの小田豊 (ロードレース) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS