寸法と形状の安定化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/21 21:32 UTC 版)
焼入れ後の組織には、残留オーステナイトと呼ばれるマルテンサイト化しきれなかったオーステナイト組織が残っている。残留オーステナイトは常温で放置すると時間が経つに連れて徐々にマルテンサイトに変態する。残留オーステナイトからマルテンサイトへの変態の際、組織の体積が膨張するので変形や寸法変化を起こしたり、上記の残留応力とも相まって割れが発生する場合がある。また、マルテンサイトも低炭素マルテンサイトへ時間が経つに連れて徐々に変化していき、その際に縮小を起こす。焼戻しにより、このような不安定な組織を安定化させて、加工品の寸法変化や割れの発生防止をすることができる。
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