実験的な検出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/22 08:19 UTC 版)
αヘリックスはその水素結合によって定義されるため、X線回折や核磁気共鳴分光法(NMR)による実験が行われてきた。NMRによって1つ1つの水素結合が直接観測されることもある。 より低解像度の方法として、NMRの化学シフトを使う方法や残余双極子相互作用などがヘリックスを同定するのによく用いられる。波長170-250nmの紫外線による円偏光二色性スペクトルでも208nmと222nmの位置に固有のピークを持つ。これに対して、αヘリックスとランダムコイルのピークがかぶるため、赤外分光法が使われることはほとんどない。最近ではタンパク質中のαヘリックスが電子顕微鏡でも見分けられるようになり、活発に研究が続けられている。 1種類のアミノ酸による長いホモポリマーは、それが可溶性のものであればヘリックスを作ることがある。このような長いヘリックスは誘電緩和法や流動複屈折法、またはフィックの法則の定数の測定など特殊な方法によっても検出することができる。しかし厳密にいうと、これらの方法ではヘリックスの扁長の形や双極子モーメントしか見られていない。
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