安城東映とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 安城東映の意味・解説 

安城東映

(安城東映劇場 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 15:50 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
安城東映
Anjo Toei
地図
情報
正式名称 安城東映
旧名称 安城座
客席数 852席(1953年)
360席(1980年)
用途 劇場映画館
所在地 愛知県安城市末広町6(1953年)
愛知県安城市末広町8-7(1980年)
位置 北緯34度57分22.7秒 東経137度05分02.4秒 / 北緯34.956306度 東経137.084000度 / 34.956306; 137.084000 (安城東映)座標: 北緯34度57分22.7秒 東経137度05分02.4秒 / 北緯34.956306度 東経137.084000度 / 34.956306; 137.084000 (安城東映)
最寄駅 国鉄東海道本線安城駅
最寄バス停 名鉄バス「末広」停留所
テンプレートを表示

安城東映(あんじょうとうえい)は、愛知県安城市にあった劇場映画館。1928年から1929年頃に安城座(あんじょうざ)として開館し、1959年に安城東映に改称した。1980年代半ばに閉館した。

データ

歴史

安城座

安城座での碧海おどり
1950年頃の安城座

1928年(昭和3年)には碧海郡安城町(現・安城市)の中心部に弥生館が開館。1928年から1929年(昭和4年)頃には、安城座と帝国座も開館し、安城町には3館の演芸場や映画館が集まった。

1948年(昭和23年)に安城町警察が設置されると、約半年後の9月20日には安城座で「安城の自治体警察はどうあるべきか」というテーマの希望討論会が開催された[1]。公安委員長の神谷芳根、安城町警察長の宮崎金義、弁護士の平野安兵衛を招き、約600人が参加する反響があった[1]。1946年(昭和21年)に安城町でも開始された農地改革は1948年(昭和23年)に農地の買収・売渡しの大半が完了し、1948年12月には安城座で地主感謝開会が開催された[2]。小作人側が必要経費を供出し、安城座の特別興行に地主側を招待したのである[2]。1949年(昭和24年)には産業や経済の発展を願う催しとして、安城町役場によって第1回安城発展祭が開催されている。1951年(昭和26年)に開催された第3回安城発展祭の際には、安城座で太平洋戦争の遺家族・未復員未引揚者家族慰労会が行われている[3]

1950年(昭和25年)には映画と演劇の双方の興行を行っており、映画の観覧者は23,091人、芝居の観劇者は6,245人だった[4]。安城座で開催された碧海農業祭(開催時期不明)ではみどり会が碧海おどりを踊っている[5]。1953年(昭和28年)の安城市には安城座と弥生館の2館の映画館があった[6]。木造2階建の安城座は852席を持ち、洋画・邦画を問わず上映した[6]

安城東映

1959年(昭和34年)には安城座から安城東映に改称され、東映系の映画館となった。同時期には安城町3館目の映画館として南映会館が開館し、安城東映は東映系、弥生館は松竹東宝新東宝、南映会館は日活大映洋画で住み分けられた。映画最盛期である1960年(昭和35年)の安城市には安城東映、弥生館、南映会館の3館の映画館があった[7]。後に弥生館は日活・松竹系となっている。

1970年(昭和45年)の安城東映は東映・大映系だった。1980年代初頭には安城東宝が、1984年(昭和59年)には弥生館が閉館となり、1980年代半ばに安城東映も閉館となった。これによって安城市から映画館がなくなったが、1995年(平成7年)12月23日に10スクリーンを持つシネマコンプレックスの安城シネマ(現・安城コロナシネマワールド)が開館した。安城東映劇場の跡地は長年駐車場として利用されているが、土地区画整理事業による市有地有効活用事業で高層マンションや商業施設が建設される予定である。

かつて安城市にあった映画館

画像 館名 所在地 開館年 閉館年
桜井映画劇場 安城市の桜井地区[注 1] 1929年 1964年
南映会館 安城市日ノ出町3地図 1950年代後半 1968年
安城東宝劇場 安城市御幸本町7-2地図 1956年頃 1970年代後半
安城座/安城東映 安城市末広町8-7地図 1928年-1929年頃 1980年代半ば
弥生館 安城市末広町5-6地図 1928年 1984年
安城コロナシネマ 安城市浜富町6−8地図 1995年 営業中

脚注

注釈

  1. ^ 碧海郡桜井町にあった桜井映画劇場は、桜井町の安城町への編入3年後に閉館している。

出典

  1. ^ a b 『新編安城市史 4 通史編 現代』p.43
  2. ^ a b 『新編安城市史 4 通史編 現代』p.40
  3. ^ 『新編安城市史 4 通史編 現代』p.28
  4. ^ 『ふるさとの想い出 写真集 明治大正昭和 安城』p.147
  5. ^ 『目でみる碧海の100年』
  6. ^ a b 1953年の映画館(愛知県) 「消えた映画館の記憶」を参照した。元の出典は『全国映画館総覧 1953年版』時事通信社、1953年。
  7. ^ 1960年の映画館(愛知県) 「消えた映画館の記憶」を参照した。元の出典は『映画年鑑 戦後編 別冊 全国映画館録 1960』日本図書センター、1999年。

参考文献

  • 『映画館名簿』時事映画通信社、各年度版
  • 安城市史編集委員会『新編安城市史 4 通史編 現代』安城市、2008年
  • 神谷素光(編著)『ふるさとの想い出 写真集 明治大正昭和 安城』国書刊行会、1979年
  • 神谷素光『目でみる碧海の100年』名古屋郷土出版社、1989年





英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「安城東映」の関連用語

安城東映のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



安城東映のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの安城東映 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS