字・伯陽
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 03:00 UTC 版)
現代に伝わる『史記』には記載されていないが、老子には「伯陽」という字があったとされる。伯陽とは元々西周第12代・幽王の時代に周が滅亡することを預言した人物の事である。これは『史記』に言う太史儋の覇王出現の預言が影響し、後漢の時代に「聃」を諡に変えて「伯陽」を字とする改竄が加えられた事の名残である。 老子など多くの歴史的人物を仙人視する風潮は前漢時代に起こり、これを批判し王充は『論衡』という書の「道虚篇」で老子不老不死説を取り上げ否定した。伯陽と老子を同一視する説は、このような時代の流行を反映したもので、逆にそれが『史記』の改竄にまで及んだことを示す。
※この「字・伯陽」の解説は、「老子」の解説の一部です。
「字・伯陽」を含む「老子」の記事については、「老子」の概要を参照ください。
- 字・伯陽のページへのリンク