子午儀・子午環
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 02:36 UTC 版)
歴史の古い天文台には、子午儀や子午環が設置されている所がある(天体の子午線通過 (transit) を観測する装置で、transit instrumentと総称される)。 子午儀は子午線上(南北方向)にのみ向きを移動できるように作られた天体望遠鏡の一種である。子午儀で恒星の子午線通過時刻を計測することで、その恒星の赤経や子午儀の設置地点の経度を正確に求めることができる。子午儀には、レプソルド子午儀、バンベルヒ子午儀などがある。 また子午環(Meridian circle)は、子午儀に目標天体の高度を測定する機能を付加したもので、これを用いると天体の赤緯や観測地の緯度も測定できる。 かつては標準時や暦の編纂のために子午儀・子午環は不可欠な装置であった。現代でも GPS や原子時計を用いて決められた測地系や時刻系の較正のために使われている。
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