大祭式における宮司の作法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/17 17:51 UTC 版)
まず祭員が神前に軾(ひざつき)を設置する。つぎに宮司は祗候していた場所を起ち、(多くは他の)祭員が捧持してきた祝詞を受ける。このとき宮司は祝詞を笏に添えて持つ。その祭員は自座に戻るのと時を同じくして宮司は神前に進み、軾の前で小揖したのち、左膝より軾について三歩膝進し、着座して深揖する。つづいて再拝、笏を右腿横に置いたあと、祝詞を自らの左側で開き、開ききったのちに祝詞の上端が目の高さにくるようにしてから奏上する。祝詞奏上の間は、諸員みな平伏する。奏上後は再び左側にて祝詞を巻き、巻き終わったのちに笏を右膝上に戻して、それに祝詞を添える。再拝二拍手一拝のあと深揖、右足より三歩膝退してから起ち、小揖して祗候の座に戻る。先に、祝詞を渡した祭員がこの間に本座を離れ、宮司が祗侯の座に戻る途中で待機し、宮司より祝詞を授かる。その間、先に軾を設置した祭員が、神前より軾を撤する。 なお、立礼では軾を用いない。宮司が初めから祝詞を懐中している場合は、むろん上記の祝詞の授受の部分はない。 女子が宮司の場合は祝詞を受け取ったあと、すぐに懐中する。 小揖では15度、深揖では45度、平伏では60度、拝では90度に腰を折って拝礼する。小揖及び深揖では体を起こしたあと笏、扇を正す作法になるが、平伏では体を起こしつつ、笏、扇を正す。また、再拝は拝をつづけて二度、行うことである。
※この「大祭式における宮司の作法」の解説は、「祝詞」の解説の一部です。
「大祭式における宮司の作法」を含む「祝詞」の記事については、「祝詞」の概要を参照ください。
- 大祭式における宮司の作法のページへのリンク