外来全身麻酔
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/15 16:17 UTC 版)
全身麻酔は、入院して行うことが通常であるが、日帰りで全身麻酔を行って治療・手術をする場合がある。これを外来全身麻酔という。 歯科治療は、痛みや恐怖感が強い割には、治療侵襲が少ないために、外来全身麻酔の応用範囲は広い。そのため自閉症児といった心身障害児や、聞き分けのない小児、歯科恐怖症患者などの歯科治療に応用されている。 静脈確保が可能であれば、全身麻酔の導入は急速導入(rapid induction・プロポフォールやチオペンタールなどの静脈麻酔薬で就眠させた後、筋弛緩剤を使用して気管内挿管を行う)で行われるが、患者の協力が得られない場合(小児など)の場合は、セボフルレンによる緩徐導入(slow induction・セボフルレンで就眠した後、静脈を確保し筋弛緩剤を使用して気管内挿管を行う)が主流である。 歯科治療の場合は、噛み合わせの状態などを確認するためにも、多くの場合は経鼻挿管で気管内挿管が行なわれる。 歯科医院で行なわれる外来全身麻酔は、ほとんどの場合、導尿をしていないため、長くても2時間以内で行なわれている。 外来全身麻酔の対象となる歯科患者は、ASA1程度の全身状態に問題がなく、過去に大きな既往症のない、健康な患者に限って行なわれている事が多い。
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