壁画のほかの解釈
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/22 04:33 UTC 版)
サターノらは、壁画の多くの場面をポポル・ヴフなどを用いて説明しようとするが、実際には、全く同じとはいいきれず、非常にわずかな手がかりによる解釈になっているため、異なった解釈をとる研究者もいる。たとえばトウモロコシ神の三つの場面について、H.E.M.バラクイースは、今日のメキシコ湾岸に残る神話で、トウモロコシ神が、雷神を従えて、農業ができる条件をつくりだしたことを述べている、とする。また北壁のつる植物のひょうたんの一種「カラバッシュ」が出てくる場面について、R.アケレンは、ピピル人の神話で、若い少年の姿であらわされる雨神たちが、ひょうたんの木から、彼らの中で最も若い弟であるナナワツィン(Nanauatzin)といっしょに生まれたことをあらわすという。ピピル神話では、ナナワツィンは「トウモロコシの山」を切り開いて、農業をもたらしたとされる。同時に「カラバッシュ」についての別の解釈はかぼちゃの一種vine gourdをあらわし、マヤではtsuまたはtsuy(ツまたはツィ)と呼ばれ、しばしば高地マヤで4人の赤ん坊に取り囲まれている起源の場所の象徴であって、スィユア(Suywa)またはツィユア(Tsuywa)をあらわし、これは、メキシコ湾岸のどこかであるとする。
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