基盤との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/04/14 05:33 UTC 版)
空間に網を張る場合、その空間を大きいものが通過したり、網を固定する基盤が動くと壊れる。つまり、網が存在することは、一定時間、その基盤が動かないこととその空間が攪乱されないことを示す。これを利用したものとして、河川の水生昆虫における造網型係数がある。これは採集された水生昆虫の内、造網形のトビケラの占める割合を計算したものである。増水などで川底が攪乱されるとこの値は低くなり、安定していると高くなる。また、現存量が多い場合、大抵はこの値も高くなる。 クモの場合、この様な使われ方はないが、クモの網が張っていることは、そこを利用する者がいないことの証拠とされる例はある。治承4年4月、源頼朝は大場三郎影親に破れ、繰り返し退却を迫られ、最後に大木のほこらに身を隠した。この時、追っ手に入っていた梶原影時は頼朝に心を寄せていたので『ほこらの入り口にクモが網を張っている。人がここに隠れたなら破れているはず』と皆を他所へ誘導し、頼朝を救ったという。
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