地震計の原理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/07 08:13 UTC 版)
地震計の基本的な動作原理は地震計の中に入っている錘(おもり)を不動点と仮定し、地表面の揺れを相対変位として測定する。これを極論すると地球の自転に合わせて移動する宙に浮いた状態の錘があり、錘の位置に対して地上の事物がどのくらいズレたかを測定することを意味する。 地震計の構造は単振り子によって説明される。ただし振り子の長さが数センチ程度の単純な単振り子は周期が短く、ごく短周期の地震動しか捉えることが出来ない。そこで様々な方法で周期延ばしが行われている。単純な方法としては、振り子を水平に近づけるというものがある。 また地震動を検知したあとは速やかに揺れを減衰させる必要がある。そのため、適切な減衰定数となるように設計される。また微小な地震動を検知するために、倍率を上げる工夫もなされている。 水平方向の揺れに対しては同じ仕組みの地震計を南北と東西方向に配置して検知する。上下動の揺れは錘をばねで吊り、ばねの伸び縮みを利用して検知する。 3成分を同時に測定できる地震計の内部。この地震計のように、外形は円筒形のものが多い。 古いタイプの地震計では、3成分が別々の筐体に入れられ組み合わせて使用される。
※この「地震計の原理」の解説は、「地震計」の解説の一部です。
「地震計の原理」を含む「地震計」の記事については、「地震計」の概要を参照ください。
- 地震計の原理のページへのリンク