右可逆性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 14:52 UTC 版)
写像 g: Y → X が写像 f: X → Y の右逆写像であるとは、f(g(y)) = y(つまり g の効果が f によって打ち消される)が Y の各元 y で成り立つときに言う。言葉を変えれば、g と f とのこの順番での合成 f ∘ g が g の定義域 Y 上の恒等写像 idY となるとき、g が f の右逆であるという。逆順の g ∘ f が f の定義域 X 上の恒等写像でないかもしれないから、写像 g は必ずしも f の(完全)逆写像であるわけではない。即ち、f は g を打ち消すが、逆は必ずしも成り立たない。 右逆を持つ任意の写像は全射であるが、「任意の全射が右逆写像を持つ」という命題は選択公理に同値である。 f: X → Y が全射で B が Y の部分集合であるとき、f(f −1(B)) = B が成り立つ。つまり B はその原像 f −1(B) から回復される。
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