古列女伝とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 古典文学作品名 > 古列女伝の意味・解説 

古列女伝

読み方:コレツジョデン(koretsujoden)

分野 漢籍

年代 中国・漢

作者 劉向


列女伝

(古列女伝 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/21 00:08 UTC 版)

列女伝』(れつじょでん、繁体字: 列女傳; 簡体字: 列女传; 拼音: Liènǚ zhuàn; ウェード式: Lieh nü chuan))は、中国前漢劉向によって撰せられた、女性の史伝を集めた歴史書で、女性の理想を著した唯一の教訓書とされた。

概要

劉向の原著は7篇構成で、のちに本文の7篇を上下に分け、劉歆の撰と伝わる頌1巻を加えた15巻構成となり、曹大家(班昭)の註が加えられた。現行本は南宋の蔡驥による再編本で、原著の7巻に頌文を分かち加え、『続列女伝』を加えた8巻構成となる。

漢の班昭・馬融の虞韙の妻の趙氏東晋の綦毋邃らによる註があったが、いずれも散逸した。

現存の注釈には、の王照円の『古列女伝補注』、顧広圻の『古列女伝考証』、梁端の『列女伝校注』がある。

日本では、明治時代に松本万年の注釈『参訂劉向列女伝』がある。

構成

  1. 母儀伝
  2. 賢明伝
  3. 仁智伝
  4. 貞順伝
  5. 節義伝
  6. 弁通伝
  7. 孽嬖伝
  8. 続列女伝

他の列女伝

劉向のもの以外にも、皇甫謐の『列女伝』など、数多くの『列女伝』が作られたが、その多くは散逸した。

また、『後漢書』をはじめとして正史の中にも列女伝が収められるようになった。

日本で『列女伝』の形式を襲ったものに、江戸時代の『本朝列女伝』『本朝女鑑』などがある。また、北村季吟『仮名列女伝』は、劉向の『列女伝』を日本語に直したものである。

日本語文献

  • 中島みどり訳注『列女伝』(平凡社東洋文庫全3巻、2001年) 完訳
  • 山崎純一訳注『列女伝』(明治書院〈新編漢文選〉上中下巻、1997年)、原文入りの詳細な訳著
    • 『列女伝』(明治書院〈新釈漢文大系 補遺編〉上下巻、2025年)、改訂新版
  • 山崎純一『列女伝 歴史を変えた女たち』(五月書房、1991年)解説が詳しい
  • 牧角悦子『列女伝 伝説になった女性たち』(明治書院「漢字漢文ブックス」、2001年)詳しい紹介がある
  • 荒城孝臣『列女伝』(明徳出版社「中国古典新書」、1970年)
  • 下見隆雄『劉向『列女伝』の研究』(東海大学出版会、1989年)


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「古列女伝」の関連用語

古列女伝のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



古列女伝のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの列女伝 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS