収縮性および血管効果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/31 05:40 UTC 版)
「ロットレリン」の記事における「収縮性および血管効果」の解説
ロットレリンは血管効果とは独立して摘出心臓の収縮性を高め、また血管運動活性を通じて灌流を強める。ロットレリンによるBKCa++チャネルの活性化は冠状動脈平滑筋を弛緩させ、心臓麻痺後の心筋灌流を改善する。仮死心筋(myocarfial stunning; MS)は、酸化ラジカルによる損傷およびカルシウム過負荷と関連している。収縮異常は、酸化剤依存性損傷やミトコンドリア損傷を生むミトコンドリアにおけるカルシウム過負荷を通じて起こる。BKCa++チャネルはミトコンドリア内膜に存在しており、これらのチャネルの活性化はミトコンドリアにおけるK+ 蓄積を増加させることが提唱されている。これはミトコンドリアへのCa2+の流入を制限し、ミトコンドリアの脱分極と一時的な膜透過性遷移孔の開口を低減する。この結果、BKCa++チャネルを刺激しない時と比べてアポトーシスが減少するため、ミトコンドリア損傷が低減し、より優れた収縮性を示す。
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