反応と誘導体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 00:59 UTC 版)
「フッ化タンタル(V)」の記事における「反応と誘導体」の解説
固体状態でTaF5がクラスターを形成する傾向は、単量体がルイス酸であることを示している。実際に、TaF5はフッ化物源と反応し、[TaF6]-、[TaF7]2-、[TaF8]3-等のイオンを生成する。また、ジエチルエーテル等の中性のルイス塩基と付加物を形成する。 フッ化水素と組み合わせて、アルカンやアルケンのアルキル化や芳香族化合物のプロトン化の触媒として用いられる。TaF5-HF系は、SbF5-HF系とは異なり、還元環境下で安定である。フッ化物存在下では、対イオンの性質やフッ化水素の濃度に依存し、[TaF8]3-、[TaF7]2-、[TaF6]-等の陰イオンを形成する。フッ化水素濃度が高いと、HF2-を生じて六フッ化物を生じやすい。 [TaF7]2- + HF[TaF6]- + HF2- 塩M3TaF8は結晶化する。K+ = M+の時は、結晶は[TaF7]2-陰イオンとフッ化物からなり、Ta(V)には配位しない。M+ = M+の時は、結晶は[TaF8]3-の特徴を持つ。
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