医療用陽子・重粒子線源
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/06 20:16 UTC 版)
「シンクロトロン」の記事における「医療用陽子・重粒子線源」の解説
悪性腫瘍の放射線療法に用いる放射線として、陽子やさらに重い重粒子を用いる重粒子線がん治療がある。これらの粒子が物質を通過する際に単位長さ当たりに失うエネルギーをグラフにするとブラッグ曲線と呼ばれる特徴的な曲線を描き、深い位置でピークとなるため、周辺臓器への影響を少なくしつつ腫瘍へ効果的に照射できる。このための陽子線、重粒子線を供給するための加速器としてシンクロトロンが用いられている。日本国内で代表的な施設としては、放射線医学総合研究所のHIMACなどがある。照射するイオンとしては最大230MeVの陽子や最大400MeVの12C原子核が実用化されており、さらに照射効果の高いイオンも研究中である。
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