剰余類空間としての等質空間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/07/22 08:40 UTC 版)
「等質空間」の記事における「剰余類空間としての等質空間」の解説
一般に、X が等質空間であり、Ho が X のあるマークされた点 o(原点の選択)の安定化群であれば、X の点たちは左剰余類 G/Ho たちと対応し、マークされた点 o は単位元の剰余類に対応する。逆に、剰余類空間 G/H が与えられると、これは区別された一点すなわち単位元の剰余類を持った G の等質空間である。したがって等質空間は原点の選択なしに剰余類空間と考えることができる。 一般に、原点 o の異なる選択は、G の内部自己同型によって Ho と関係付けられる別の部分群 Ho′ による G の商群を導く。明示的には、 H o ′ = g H o g − 1 ( 1 ) {\displaystyle H_{o'}=gH_{o}g^{-1}\qquad \qquad (1)} ただし g は go = o′ なる G の任意の元である。内部自己同型 (1) はそのような g の取り方にはよらず、g modulo Ho のみに依存することに注意する。 G の X への作用が連続であれば、H は G の閉部分群である。とくに、G がリー群であれば、H はカルタンの定理によって部分リー群である。したがって G/H は滑らかな多様体であるので X は群作用と両立する一意的な滑らかな構造(英語版)を持っている。 H が単位元のみからなる部分群 {e} であれば、X は主等質空間(英語版)である。 さらに両側剰余類(英語版)空間、とりわけクリフォード・クライン形式(英語版) Γ ∖ G / H , {\displaystyle \Gamma \backslash G/H,} へと進むことができる。ここで Γ は固有不連続(英語版)に作用する(G の)離散部分群である。
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