削除された最終断章
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 23:50 UTC 版)
「櫻の樹の下には」の記事における「削除された最終断章」の解説
『櫻の樹の下には』は初出時、4つの断章で構成された作品であったが、刊行本『檸檬』収録時に最終章(冒頭部近くにある〈剃刀の刃〉の話に対応している後半部分)は削られた。しかし、ここをなぜ、梶井が削除したかの理由は明らかではない。〈剃刀の刃〉の話の削られた後半部分は以下の内容である。 ――それにしても、俺が毎晩家へ帰つてゆくとき、暗のなかへ思ひ浮んで来る、剃刀の刃が、空を翔ぶ蝮のやうに、俺の頚動脈へかみついてくるのは何時だらう。これは洒落ではないのだが、その刃には、 Ever Ready (さあ、何時なりと) と書いてあるのさ。 — 梶井基次郎「櫻の樹の下には」(『詩と詩論』第2冊掲載)
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