写真鑑定(石川鑑定)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/21 03:59 UTC 版)
鑑定人らによってその有無が激しく争われた遺体の扼痕については、裁判長が法廷にルーペを持ち込んで遺体写真を観察するほどに不鮮明なものであった。そのため弁護側は写真の専門家に扼痕の有無の鑑定を依頼することにし、東京工芸大学工学部写真工学科助手の石川和夫に画像解析を依頼した。 弁護側は、遺体の頸部写真に石山が発見したとする扼痕を彼自身の手で書き込ませ、写真上のその3点が本当に扼痕であるかどうかの鑑定を石川に依頼した。石川はその写真における光の三原色の割合と明度をコンピュータで解析した結果、石山が指摘した3点の他にも、それらと三原色の割合と明度がほぼ同じ部分が4か所、写真上には存在する、と1987年3月に鑑定した。そして石川は、それらの点が扼痕でなく単なる色素の沈着であるとは積極的には言えないものの、扼痕であるとすれば写真のようにそれらが一直線上に7か所も存在することは考えにくい、と結論した。
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