円分多項式の値
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 01:08 UTC 版)
a を整数とし、g を a の p を法とする位数とするとき、p が Φn(a) の素因数であることは n = gpe (e ≥ 0) と書けることと同値である。よって、Φn(a) の素因数は n の約数であるか、または n を法として 1 と合同である。このことから、任意の整数 n に対して、n を法として 1 と合同である素数が無限に多く存在することが導かれる。これはディリクレの算術級数定理の特別な場合である。 Φn(a) は少数の例外を除いて必ず n を法として 1 と合同である素因数を持つ。実際、 Φ n ( x , y ) = ∑ m = 0 φ ( n ) a n m x m y φ ( n ) − m {\displaystyle \Phi _{n}(x,y)=\sum _{m=0}^{\varphi (n)}a_{nm}x^{m}y^{\varphi (n)-m}} とおくと、次のことが知られている。 a , b を p と互いに素な整数とし、g を p が ag − bg を割り切る最小の g とするとき、p が Φn(a, b) の素因数であることは n = gpe (e ≥ 0) と書けることと同値である。 a > b を p と互いに素な正の整数とする。Φn(a, b) は Φ6(2, 1) = 3, Φ1(a, a − 1) = 1, Φ2(a, b) = a + b, (最後の場合において、a, b は奇数で a + b は2の冪)となる場合を除いて、必ず n を法として 1 と合同である素因数を持つ。なお、この場合には、そのような素因数を p とし、n = gpe (e ≥ 0) とおくと、p > n より e = 0, すなわち g = n でなければならない。すなわち、n は p が an − bn を割り切る最小の n である。この結果はさらに一般化される(リュカ数列を参照)。
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