先天性角化不全症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/04 04:30 UTC 版)
WRAP53βの生殖細胞系列変異は、先天性角化不全症(英語版)と呼ばれる疾患を引き起こす。この疾患は骨髄不全、早老、がんの素因となるほか、口腔白板症、皮膚色素沈着の異常、爪の変形という皮膚粘膜に関する3つの特徴を持つ。WRAP53βの変異は常染色体劣性形式で遺伝し、WD40ドメインの高度保存領域の変異はより重症となる。 こうした変異によってWRAP53βの核内レベルは低下し、テロメラーゼのテロメアへの輸送が異常となってテロメア短縮の進行が引き起こされる。WRAP53βが正しくフォールディングするためには、シャペロニン(英語版)CCT/TRiC(英語版)が重要であり、この疾患ではこのフォールディングの異常がみられる。
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