傾向法則の検討
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 09:32 UTC 版)
英文で発表された論文“ A Formal Proof of Marx’s Two Theorems”(1972年)で、置塩は、資本主義経済の景気変動に関するマルクスの2つの命題について証明を試みた。ひとつは、利潤率の傾向的低下について、もうひとつは失業の傾向的増加についての命題である。ここで“formal”という言葉の意味は、生産の有機的構成の上昇というマルクスの前提から、上記二つの命題を導出できるということである。もし新しい技術導入が生産の有機的構成を上昇させるならば、利潤率は必ず下がり、失業は必ず増加することを、置塩は証明した。ここで不可欠な前提は、新技術の導入が有機的構成を上昇させることである。そこで置塩は、一歩進んで、技術選択における資本家の行動という観点から、この前提の妥当性について検討する研究に進んだ。
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