借金の質草に取られた市神
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/13 13:55 UTC 版)
「館林の牛頭天王信仰」の記事における「借金の質草に取られた市神」の解説
竪町の旧家に伝わっていた古文書に、連雀町の市神に関するおもしろい逸話が記されている。 連雀町に住んでいた与五兵衛は古来より市神を所持していたが、元文2年(1737年)に善導寺の祠堂奉納金の返済に困り、同じ連雀町内の12人から12両を借り受け、その質草として市神を預けていた。しかし借金を返すどころかいよいよ金策に困り、家屋敷を売り払って連雀町を出、他町へ移転を考えないといけないところまで追い込まれてしまった。そこで与五兵衛が金を貸してくれた12人に相談して言うには、このまま彼が他町へ出ることにもなると、将来もし返済ができた際に市神を返してもらうと、市神が連雀町外に流出してしまうことになってしまう。今借金を帳消しにしてくれれば、市神を連雀町外に流出させてしまうようなことは二度と行わないので、借金を免除し市神を返して欲しいと主張し、12人にその条件を飲ませて借金の免除を受けることに成功している。
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