低熱伝導層
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/25 21:13 UTC 版)
水槽で下部の温度が上部より高いと、温かい水は冷たい水より軽い(4℃以上の場合)ため、下部の水は上昇して水槽表面に至り、そこで熱を放出することによって冷やされて重くなり水槽下部に下降するという対流が起る。水の場合、この対流が熱を放出する最も大きいメカニズムであるため、これを抑制できれば水が冷える事を抑えられる。 ところで、もしも食塩濃度が薄い食塩水と濃い食塩水があった場合、濃度が薄い物は濃い物より軽いため、濃い食塩水の上に薄い食塩水が乗った2層に分離する。ここで濃い食塩水の温度が上昇すると、濃い食塩水は温度が上昇する前よりは軽くなるものの、もしそれでも薄い食塩水より重ければ、この濃い食塩水は2層の下側に留まり続けて、薄い食塩水を突き抜けるような対流は起らない。 ソーラーポンドでは上層ほど食塩濃度が下がる食塩水層を作ることによって、対流が起らないようにすることで、下層の水の冷却を防止する。
※この「低熱伝導層」の解説は、「ソーラーポンド」の解説の一部です。
「低熱伝導層」を含む「ソーラーポンド」の記事については、「ソーラーポンド」の概要を参照ください。
- 低熱伝導層のページへのリンク