伝説上の説明
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/03 21:59 UTC 版)
名前が与えられた楯の乙女の例としては、『ヴォルスンガ・サガ』のブリュンヒルド、『ヘルヴォルとヘイズレク王のサガ』のヘルヴォル、『ボーシとヘラルドのサガ』のブリュンヒルド、『フロールヴ・クラキのサガ』のスウェーデン王女ソルンビョルグ、『デーン人の事績』のヘズ王女、ヴィスナ、ウェビョルグなどが挙げられる。 『ヘルヴォルとヘイズレク王のサガ』の一部の翻訳には2人のヘルヴォルが登場する。一人目のヘルヴォルは、子供時代には典型的な男の役割を担い、しばしば男装して森で旅人を襲った。成長すると、父の墓から魔剣テュルヴィングを得て海賊になった。最終的には定住して結婚する。彼女の孫もまたヘルヴォルといい、攻め寄せるフン族に対して軍を指揮して戦った。サガは彼女の勇猛さを記しているが、最後は敵によって深く傷つき戦場で死んだ。ジュディス・ジェシュやジェニー・ヨッヘンスは、楯の乙女が悲惨な最後を遂げたり、突然典型的な女の役割に戻ってしまうのは、男であり女である人物という幻想としての役割を果たしている証左であり、また、ジェンダーロールを放棄する危険を表象してもいる。
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