伝説・文学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 09:28 UTC 版)
島には「おいの伝説」と呼ばれる伝説がのこされており、俗謡にうたわれている。概要を記すと以下のようになる。 この島の付近に、おいのという娘が住んでいた。ある日、おいのは、父親とともに薪採りに島に渡った。昼飯時に弁当を開いた父娘だったが、箸を忘れてきたことに気がついた。おいのは、アカメガシワの枝を折りとって箸の代わりにしようと、森の奥深くに入っていったが、なかなかもどってこない。怪しんだ父親が探しに行くと、まさに娘が大蛇に飲み込まれようとしているところであった、驚いた父親が助けようとしたが、娘は蛇の棲む底なしの井戸についに引き込まれてしまった。 浮島内には「蛇の穴」と呼ばれる沼があり、伝説の井戸であると言われている。上田秋成はこの伝説に題材をとり、『雨月物語』の一編「蛇性の婬」を著したといわれる。のちにこの作品は、谷崎潤一郎によって戯曲化された。 蛇の穴
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