伍長の誤訳
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/30 22:58 UTC 版)
「下士官 (ドイツ軍)」の記事における「伍長の誤訳」の解説
Gefreiter(上等兵)が伍長と誤訳されてきた点について。 ドイツでは戦時体制で下士官が小隊指揮官になると同時に、適任の兵を戦時に欠員のある期間、分隊長勤務させる兵分隊長制度があった。対象となる兵はGefreiterと呼ばれる上級兵で、「上等兵」と訳される。1950年代まで米英の多くの国では兵の階級が細分化されておらず、Gefreiterに該当する職務を持つ兵の階級が存在しないことから、伍長代理または下級伍長を示すLance corporal(L-Cpl)が当てられ、しばしば、Corporal (伍長または騎兵軍曹と訳される) と略されたために伍長という誤訳が生じた。現在はPFC (Prvate 1st class)とLance corporal(L-Cpl) が充てられている。なお、フランス陸軍には、兵長(caporal)が存在し、しばしば伍長と訳されるが、下士官ではない。また、旧日本軍に存在した伍長勤務上等兵は、平時に下士官勤務を行い戦時には欠員に応じて伍長に昇任するもので、この点は平時は兵隊で戦時にのみ下士官勤務したGefreiterとは別の存在である。
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