伊予鉄道モニ30形電車とは? わかりやすく解説

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伊予鉄道モニ30形電車

(伊予鉄道モニ30形電動貨車 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/27 04:44 UTC 版)

伊予鉄道モニ30形電車
伊予鉄道モニ30形電車モニ30(1983年)
基本情報
運用者 伊予鉄道
製造所 古町車両工場(モニ30)
土佐電気鐡道(モニ31)
製造年 1952年(モニ30)
廃車 2007年3月31日
主要諸元
電気方式 Zパンタ
荷重 2 t(モニ30)
5 t(モニ31)
自重 2 t(モニ30)[注釈 1]
5 t(モニ31)
長さ 5580 mm(モニ30)
8490 mm(モニ31)
2035 mm(モニ30)
2197 mm(モニ31)
高さ 4180 mm(モニ30)
4168 mm(モニ31)
台車 ブリル21E(モニ30)
固定軸距 1870 mm(モニ30)
2438 mm(モニ31)
主電動機 18.65 kW×1台
制御装置 シーメンスOW(直接式)(モニ30)
DB-1(直接式)(モニ31)
制動装置 手用(モニ30)
SM-10(モニ31)
備考 空気圧縮機:DH-10(モニ31)
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伊予鉄道モニ30形電車(いよてつどうモニ30がたでんしゃ)は、かつて伊予鉄道で運用されていた路面電車車両(電動貨車)である。

モニ30・31の2両が在籍していたが、ともに2007年(平成19年)3月31日付で廃車除籍扱いとされた[2]。モニ30は自社工場製。モニ31は元土佐電気鉄道の300形312であった[3]

モニ30

モニ30は、1952年(昭和27年)に、自社の古町車両工場で製造された。

二軸車で、ブリル21E台車の上に1.5 m四方の乗務員室を設置した凸形車体であった。台車は、廃車となった市内電車のものを流用した。製造当初は木造車体で、集電装置はビューゲルであったが、後年になって半鋼製車体に改修され、モハ50形と同時期にビューゲルがZパンタに交換された。事業用車両であるが、車両番号が入れられており、オレンジ色の帯が巻かれていた[3]

当初は、松山市駅 - 古町駅間で客車の回送に使用されていたが、伊予鉄道線の全面電化後は古町車庫工場の入換専用車となった[3]

1991年(平成3年)の車輪自動削正機の導入に伴い、モニ30では車両の位置合わせが難しく、アント(アント工業製車両移動機)に役目を譲る形で、1990年(平成2年)に運用を終了した[3]

運用終了後は、一部部品は取り外されたものの車籍を有したまま[3]古町車庫西側の独立した線路に坊っちゃん列車のハ31形とともに放置されていたが、2014年(平成26年)ごろに栃木県那須烏山市の「那珂川清流鉄道保存会」に引き取られて修復が進められている。

モニ31

モニ31は、当初1954年(昭和29年)に土佐電気鉄道300形312として自社工場で製造された車両である。300形は7形を鋼体化したもので[3]、単車ではあるがデザイン的には同社の200形と同様、東京都電6000形がモデルとなっている。空気ブレーキを装備していた。

1971年(昭和46年)に廃車となり伊予鉄道に転入し、モニ30形31となった。伊予鉄道では転入後、車体上部を取り払い花電車としたが、運行する機会が少なく、いよてつそごうの開店時や、1985年(昭和60年)の交通安全号など数回しか運用されなかった。1991年のいよてつそごう20周年記念に運行[3]されたのを最後に、2006年12月に廃車解体された。

脚注

注釈

  1. ^ 一部資料では5 tとも[1]

出典

  1. ^ 産業技術史資料データベース”. sts.kahaku.go.jp. 2025年9月27日閲覧。
  2. ^ 私鉄車両編成表 '07年版 (P.174) ISBN 978-4-88283-228-7
  3. ^ a b c d e f g 『伊予鉄が走る街 今昔』JTB、2006年6月15日、137頁。 




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