亜南極モード水における気候変動の影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/29 23:18 UTC 版)
「亜南極」の記事における「亜南極モード水における気候変動の影響」の解説
亜南極モード水と南極中層水は、共に二酸化炭素を貯留、つまり大気中の二酸化炭素を吸収し、溶液としてためる。ところで、水への気体の溶存量は、一般に水温が低い方が溶存量が増える(水温が上がれば溶存量は減る)傾向にあり、二酸化炭素の場合も例外ではない。したがって、もしも亜南極モード水の水温が気候変動によって上がったら、亜南極モード水がためられる二酸化炭素の量は減る。コンピューターの気候モデルを使った研究によると、もし大気中の二酸化炭素濃度が2100年までに860ppm(現在のおよそ2倍)になったら、亜南極モード水の塩分濃度と密度が下がる。亜南極モード水と南極中層水の水塊の沈み込み能力と輸送能力が減ることにより、南極海における二酸化炭素の吸収量と貯留量を減らすことが潜在的にあり得る。
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