中和抗体と結合抗体の違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/30 09:20 UTC 版)
「中和抗体」の記事における「中和抗体と結合抗体の違い」の解説
病原性粒子に結合するすべての抗体が中和抗体であるわけではない。非中和性抗体(すなわち結合抗体)は、病原体に特異的に結合するが、病原体の感染性を妨げることはない。これは、適切な領域に結合しないことが原因となる可能性がある。非中和抗体は、粒子にフラグを立て、それが標的化されたことを免疫細胞に対して知らせるため重要な役割を果たす。その後、粒子は処理されて、その結果、動員された免疫細胞によって破壊される。一方、中和抗体は、免疫細胞を必要とせずに抗原の生物学的効果を中和することができる。場合によっては、ウイルス粒子に結合している非中和抗体または不十分な量の中和抗体が、宿主細胞への取り込みを容易にするために、いくつかのウイルス種によって利用されることがある。この機構は、抗体依存性感染増強として知られている。これはデングウイルスやジカウイルスで観察されている。
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