三色紙の評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/10 08:46 UTC 版)
鈴木翠軒は『寸松庵色紙』について、「線条の味と連綿の妙は、古筆中この右に出るものはない。先ず線の強さが尋常でない。意の向うところ、筆のゆくまま一気に書き流してはあるが、少しも軽躁の幣に陥っていない。ただただ敬服の外はない。(趣意)」と述べ、『継色紙』については、「線質・線条・連綿は『寸松庵色紙』に及ばないが、散らし方は独特で劣るとは思えない。」とし、『升色紙』については、「散らしの研究にはよい参考になるが、『寸松庵色紙』、『継色紙』より劣る。」と、三色紙の中で『寸松庵色紙』が最も優秀であるとしている。そして古筆中、最も著名な『高野切第一種・第二種・第三種』に対しては酷評しており、三色紙、特に『寸松庵色紙』の評価が極めて高いことが分かる。
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