リーズデイル男爵とは? わかりやすく解説

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リーズデイル男爵

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/18 06:20 UTC 版)

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初代リーズデイル男爵(第1期)ジョン・フリーマン=ミットフォード

リーズデイル男爵英語: Baron Redesdale)は、連合王国貴族男爵位。過去に二回創設されており、現存する第2期のリーズデイル男爵位は、外交官アルジャーノン・フリーマン=ミットフォード1902年に叙されたのに始まるものである。

歴史

庶民院議員、庶民院議長英語版アイルランド大法官英語版などを歴任したジョン・フリーマン=ミットフォード(1748–1830)が、1802年2月15日連合王国貴族カウンティ・オブ・ノーサンバーランドにおけるリーズデイル英語版リーズデイル男爵Baron Redesdale, of Redesdale in the County of Northumberland)」に叙されたのが最初の創設である[1][2][3]。彼はもともとミットフォード姓だったが、母方の叔母の夫にあたるトマス・エドワーズ=フリーマン英語版が所有するバッツフォード英語版を含む荘園を相続した際にトマスの遺言によって「フリーマン=ミットフォード」に改姓した[3]

1830年1月に初代男爵が死去するとその唯一の子であるジョン英語版(1805–1886)が第2代リーズデイル男爵位を継承した。彼はさらに1877年1月3日連合王国貴族「カウンティ・オブ・ノーサンバーランドにおけるリーズデイル伯爵Earl of Redesdale, in the County of Northumberland)」に叙されている[4][5]。しかし子供がなかったため、1886年の彼の死をもってリーズデイル伯爵位もリーズデイル男爵位も消滅した[5][6]

リーズデイル伯ジョンの従姪孫いとこの孫)にあたるアルジャーノン(1837–1916)は、1858年から1873年まで外務省に勤務し、外交官として幕末から明治にかけて日本に滞在し、1871年には『昔の日本の物語英語版』を著した[7]。1886年にリーズデイル伯爵が死去するとその遺産を相続し、「フリーマン=ミットフォード」に改姓した[8]。1892年から1895年にかけて保守党庶民院議員を務めた[7][8]。そして1902年7月22日に連合王国貴族「カウンティ・オブ・ノーサンバーランドにおけるリーズデイルのリーズデイル男爵Baron Redesdale, of Redesdale in the County of Northumberland)」に叙せられた[9][8]。これが現在まで続く2期目のリーズデイル男爵位である。彼は相続したバッツフォードの邸宅に大規模改築を行った[10]

1916年の初代男爵の死後、その次男デイヴィッド(1878–1958)が第2代リーズデイル男爵位を継承した[11]。彼の代にバッツフォードの荘園は手放すことになった。彼はミットフォード姉妹の父親としても著名である。

2代男爵の死後は弟2人が順次爵位を継承。その後、初代男爵の末子の子孫によって現在まで継承されている。2015年現在の当主は1991年に襲爵した第6代リーズデイル男爵ルパート・バートラム・ミットフォード英語版(1967-)である。6代男爵は自由民主党所属の政治家であり、1999年貴族院法英語版によって貴族院の議席を失ったものの、2000年に一代貴族「カウンティ・オブ・ノーサンバーランドにおけるリーズデイルのミットフォード男爵Baron Mitford, of Redesdale in the County of Northumberland)」に叙されて貴族院議員に復している[8][12]

現在の住居はロンドン・セント・マークス広場(St Mark's Square)2番地である[8]

一覧

リーズデイル男爵 第1期 (1802年)

リーズデイル伯爵 (1877年)

  • 初代リーズデイル伯爵ジョン・フリーマン=ミットフォード英語版 (1805年 - 1886年)
    • 1886年、断絶。

リーズデイル男爵 第2期 (1902年)

系図

ジョン・ミットフォード
(?-1761)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
1802年リーズデイル男爵(1期)
ウィリアム
(1744-1827)
 
初代リーズデイル男爵
ジョン
(1748-1830)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
1877年リーズデイル伯
ヘンリー
(1769-1803)
 
初代リーズデイル伯
2代リーズデイル男爵
ジョン英語版
(1805-1886)
 
 
 
 
 
 
 
リーズデイル伯廃絶
リーズデイル男爵(1期)廃絶
 
 
 
 
 
 
 
 
ヘンリー
(1804–1883)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
1902年リーズデイル男爵(2期)
初代リーズデイル男爵
アルジャーノン
(1837–1916)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
2代リーズデイル男爵
デイヴィッド
(1878–1958)
 
3代リーズデイル男爵
バートラム
(1880-1962)
 
4代リーズデイル男爵
ジョン
(1885-1963)
 
アーネスト
(1895-1939)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ミットフォード姉妹
 
 
 
 
 
 
 
 
 
5代リーズデイル男爵
クレメント
(1932–1991)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
6代リーズデイル男爵
ルパート英語版
(1967-)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
バートラム
(2000-)
 

脚注

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  1. ^ Lundy, Darryl. “John Freeman-Mitford, 1st Baron Redesdale” (英語). thepeerage.com. 2015年6月23日閲覧。
  2. ^ The London Gazette: no. 15452. p. 140. 1802年2月9日。2015年6月26日閲覧。
  3. ^ a b Heraldic Media Limited. “Redesdale, Baron (UK, 1802-1886)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2019年9月15日閲覧。
  4. ^ The London Gazette: no. 24400. p. 4. 1877年1月2日。2015年6月26日閲覧。
  5. ^ a b Heraldic Media Limited. “Redesdale, Earl of (UK, 1877 - 1886)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2019年9月15日閲覧。
  6. ^ Lundy, Darryl. “John Thomas Freeman-Mitford, 1st and last Earl Redesdale” (英語). thepeerage.com. 2015年6月23日閲覧。
  7. ^ a b Lundy, Darryl. “Algernon Bertram Freeman-Mitford, 1st Baron Redesdale” (英語). thepeerage.com. 2019年9月18日閲覧。
  8. ^ a b c d e Heraldic Media Limited. “Redesdale, Baron (UK, 1902)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2019年9月15日閲覧。
  9. ^ The London Gazette: no. 27455. p. 4587. 1902年7月18日。2015年6月26日閲覧。
  10. ^ History” (英語). Batsford Arboretum & Garden Centre. 2019年9月15日閲覧。
  11. ^ ラベル 2005, p. 54.
  12. ^ The Edinburgh Gazette: no. 24795. p. 842. 2000年4月21日。2015年6月26日閲覧。

参考文献

  • ラベル, メアリー・S『ミットフォード家の娘たち―英国貴族美しき六姉妹の物語』粟野真紀子、大城光子訳、講談社、2005年。ISBN 978-4062123471



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