リンデレフ空間の積空間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/11/09 16:25 UTC 版)
「リンデレフ空間」の記事における「リンデレフ空間の積空間」の解説
リンデレフ空間の直積空間は必ずしもリンデレフでない。そのことを示すのによく用いられる例として、実数全体の成す集合 R に半開区間位相を入れたもの(ゾルゲンフライ直線)二つの直積として得られるゾルゲンフライ平面 S がある。ゾルゲンフライ平面の開集合は、左側と下側の辺を含み上側と右側の辺を含まない半開矩形(頂点は左下のみ含む)の有限和で与えられる。 S の開被覆として、 x < y なる点 (x, y) 全体の成す集合、 x + 1 > y なる点 (x, y) 全体の成す集合、 各実数 x に対する、半開矩形 [x, x + 2)×[−x, −x + 2) からなるものを考える。ここで注意すべきは、各矩形 [x, x + 2)×[−x, −x + 2) が直線 x = − y 上の点をただ一つだけ覆うことである。この直線上の点は、この被覆のほかのどの集合にも含まれないから、この被覆の真の部分被覆は存在せず、それはつまりこの被覆は可算部分被覆を持たないことを意味する。 ゾルゲンフライ平面 S がリンデレフでないことは、直線 x = −y が S の閉かつ非可算離散部分空間を定めることからも分かる。この部分空間はリンデレフではないから、全体空間もリンデレフではない(リンデレフ空間の閉部分空間はリンデレフでなければならない)。 リンデレフ空間とコンパクト空間との直積はリンデレフである。
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