ミリカンの実験
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/17 13:41 UTC 版)
ミリカンは真空中の陰極に光を当てて光電効果を起こし、その時に陰極、陽極間に流れる電流を測定した。そして、陰極、陽極間の電圧と光電子の運動エネルギーの関係からプランク定数を求め、光電効果を実証した。光電子の運動エネルギーを Ek、電界が電子にする仕事を eV とする。もし、 eV > Ek ならば、光電子は陽極に到達することができなくて電流は流れない。よって、ちょうど電流が流れなくなる電圧を V0 とすると、アインシュタインの方程式 hν = P2 + eV より e V 0 = h ν − P 2 V 0 = h e ν − W e {\displaystyle {\begin{aligned}&eV_{0}=h\nu -P_{2}\\&V_{0}={\frac {h}{e}}\nu -{\frac {W}{e}}\end{aligned}}} となる。この V0 を照射光の振動数 ν に対するグラフとして描き、そのグラフの傾き h/e からミリカンはプランク定数を求めることができた。ミリカンが光電効果から求めたプランク定数は h = 6.56×10−34 J•s となり、黒体輻射の実験から求めたプランク定数 h = 6.558×10−34 J•s とほぼ一致している。
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