ミトコンドリアの遺伝子の欠落
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 07:41 UTC 版)
「電子伝達系」の記事における「ミトコンドリアの遺伝子の欠落」の解説
ミトコンドリアは自身の環状DNAを持ち、多くのタンパク質合成を行なえるが、内部で働くタンパク質の一部などは、宿主である細胞のタンパク質生産に依存しているものがある。 ATP合成酵素 ATP合成酵素を作る為に必要な8つのタンパク質遺伝子の内、2つはミトコンドリアにあるが、6つは細胞核のゲノムによって生産されており、これらの細胞側で作られたサブユニット・タンパク質がミトコンドリアへ運ばれ、他のミトコンドリア製のサブユニット・タンパク質と組合わされてATP合成酵素が完成し、内膜で機能を発揮する。 解糖系 好気性細菌時代には備えていたと考えられる解糖系は、宿主である細胞が備えているために失われている。解糖は細胞側で行なわれる。 tRNA ミトコンドリア内でタンパク質合成時に必要なtRNAの内のいくつかはミトコンドリアで作れないために、宿主の細胞から完成したtRNAを持ってきて使用している。
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