マルタの発言の意図を解釈した記述
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/12 06:14 UTC 版)
「マリア (マルタの妹)」の記事における「マルタの発言の意図を解釈した記述」の解説
マイスター・エックハルトは、マルタの「主よ、彼女に私の手伝いをするように命じてください」という言葉を、マルタが不機嫌になってそういったのではなく、むしろ愛から出る好意にかられて、いわば愛の叱責としてそう言った、と解釈する。すなわち、マリアがイエスのもとに座って慰めに満たされていると、自分の望むことなら何でもできるかのように思いこんでいるが、実際にそうであるかをマリアに悟らせてやって下さい、という意味とする。また同じ説教の別の個所では、マルタはマリアが歓喜と甘美さのうちに立ち留まるのではないかと心配し、そうならないように願った、と解釈している。また別の個所では、マリアがただ歓喜に酔ってそこに座ってばかりいないで、それを本質的に自らのものとするために、生きることを学んでほしい、そうしてマリアが完全なものになるように立てと命じてくださいと、マルタがイエスにお願いしたのだと解釈している。そのようなマルタの願いは、彼女の円熟した魂の奥底から出たものであった。それゆえにイエスは、「必要なことはただ一つだけである」と応えたのである。
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