マリー・アデライード・ド・サヴォワとは? わかりやすく解説

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マリー・アデライード・ド・サヴォワ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/13 03:01 UTC 版)

マリー・アデライード・ド・サヴォワ
Marie Adélaïde de Savoie
フランス王太子妃
マリー・アデライード・ド・サヴォワ
(1698年)
在位 1711年 - 1712年

出生 (1685-12-06) 1685年12月6日
サヴォイア公国トリノ
死去 (1712-02-12) 1712年2月12日(26歳没)
フランス王国ヴェルサイユ
埋葬 フランス王国サン=ドニ大聖堂
配偶者 フランス王太子ルイ
子女 ルイ
ルイ
ルイ15世
家名 サヴォイア=ブレッセ家
父親 サルデーニャヴィットーリオ・アメデーオ2世
母親 アンナ・マリーア・ドルレアンス
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マリー・アデライード・ド・サヴォワ

マリー・アデライード・ド・サヴォワ(Marie Adélaïde de Savoie, 1685年12月6日 - 1712年2月12日)は、フランス王太子(ドーファンブルゴーニュ公ルイの妃。フランスルイ15世の母。サヴォイア公(後に初代サルデーニャ王)ヴィットーリオ・アメデーオ2世と王妃アンナ・マリーアオルレアン公フィリップ1世の娘)の長女。イタリア語名はマリア・アデライーデ・ディ・サヴォイア(Maria Adelaide di Savoia)。妹マリア・ルイーザはブルゴーニュ公の弟であるスペインフェリペ5世の最初の妃となっている。

生涯

1697年ルイ14世の長男ルイ(王太子、グラン・ドーファン)の長男で又従兄にあたるブルゴーニュ公ルイと結婚した。トリノをめぐって対立していたフランスとサヴォイアが、和解のしるしに取り決めた縁談だった[1]

11歳でフランス宮廷に入ったマリー・アデライードは、美人とは言えないが、表情ゆたかな金髪の少女で、愛くるしい黒い目は思わず引き込まれてしまう魅力を持っていた。彼女の快活さと人なつっこさはフランス宮廷に活力をあたえ、宮廷の大人たちは、活発な少女を追い回して楽しんだ。

マリー・アデライードは食事中にいきなり椅子に上がって踊りだしたり、料理を手づかみで食べて周囲の者を慌てさせることもあった。彼女の人となりについて、オルレアン公妃エリザベート・シャルロット・ド・バヴィエールはこう書いている。 「ブルゴーニュ公妃はとても悪い癖がつきました。馬車に乗ると一分と同じ場所にじっとしていないのです。絶えずこちらの隅からあちらの方へと動き回り、小猿のように飛び回ることしかしないのです」「あるときは、朝5時に走り回り、周囲の者はなんでも聞き入れます。そればかりか彼女を誉めそやすのです。そのうち、なんでもいいなりになるでしょう」

マリー・アデライードはマントノン夫人を「おばさま」と呼んで甘えていた。マントノン夫人に手を引かれて、夫人の行くところになら何処へでもついていった。 ルイ14世に対しても物おじすることなく、まるで友達のような口のきき方をし、前触れもなく国王の執務室に飛び込んで、机の上の書類をめちゃめちゃにしたり、いきなり膝の上に乗って国王の頬に接吻の雨を降らせた[2]。そんなマリー・アデライードをルイ14世は大変可愛がって甘やかしたが、その成長と共に、彼女のために用意する子供っぽい遊びを止め、舞踏会やオペラ・コンサートを催して、孫の嫁に感謝の気持ちを示すようになった[3]

政略結婚であったが夫との仲は睦まじく、2人の間には3男が生まれた。1704年に生まれた長男は1歳に満たずに夭折したが、1707年に次男、1710年に三男が生まれている。

1711年にグラン・ドーファンが死去したため、代わって夫が王太子に立てられた(プチ・ドーファンと呼ばれる)。しかし翌1712年に天然痘(あるいは麻疹)が一家を襲い、2月12日にマリー・アデライードが、2月18日にブルゴーニュ公が、3月8日に次男が相次いで死去した。難を逃れた三男が1715年、曾祖父ルイ14世の死後にルイ15世として即位した。

子女

  • ルイ(1704年 - 1705年) - ブルターニュ公
  • ルイ(1707年 - 1712年) - ブルターニュ公
  • ルイ(1710年 - 1774年) - アンジュー公、フランス王ルイ15世

脚注

  1. ^ 戸張、P196
  2. ^ 戸張、P196-P197
  3. ^ 戸張、P199

出典

  • 戸張規子『ブルボン家の落日 ヴェルサイユの憂愁』人文書院、1991年




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