マウンテン・ライヴ 暗黒への挑戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/20 14:50 UTC 版)
| 『マウンテン・ライヴ 暗黒への挑戦』 | ||||
|---|---|---|---|---|
| マウンテン の ライブ・アルバム | ||||
| リリース | ||||
| 録音 | ||||
| ジャンル | ハードロック、ブルースロック | |||
| 時間 | ||||
| レーベル | ウィンドフォール・レコード | |||
| プロデュース | フェリックス・パパラルディ | |||
| 専門評論家によるレビュー | ||||
|  AllMusic Rating  | 
    ||||
| マウンテン アルバム 年表 | ||||
 
      
  | 
    ||||
『マウンテン・ライヴ 暗黒への挑戦』(Live: The Road Goes Ever On)は、アメリカ合衆国のロック・バンドであるマウンテンの通算4作目のアルバム。彼等が1972年2月に解散した後、同年4月に発表された初のライブ・アルバムである。
解説
経緯
マウンテンは1970年にレコード・デビューし、2年間に計3作のアルバムを発表してアメリカのハード・ロック・バンドの代表格の一つになった。しかし1972年1月末、メンバーのフェリックス・パパラルディ(ベース、ヴォーカル)が慢性の聴覚異常などの様々な健康障害を理由にツアーに参加しないことを宣言したので、彼等は解散した[1][2]。
本アルバムは、未発表の音源を編集した彼等初のライヴ・アルバム[注釈 1]である。彼等が所属したウィンドフォール・レコード[注釈 2]から同年4月に発表された。
内容
全4曲の収録曲の内訳は、1969年8月16日にウッドストック・フェスティバルで録音されたものが2曲、1971年12月14日のニューヨーク公演と1972年1月29日のロンドン公演で録音されたものがそれぞれ1曲である。
彼等がウッドストック・フェスティバルに出演した[3][注釈 3]のは結成直後のことで、デビュー・アルバム『勝利への登攀』(1970年)の制作前に脱退した初代ドラマーのN.D.スマートが在籍していた。本アルバムに収録された2曲は、アルバム"Woodstock Two"(1971年)に収録された2曲とは異なる[注釈 4][注釈 5]。「ロング・レッド」は、パパラルディとスマートが参加したウェスト初のソロ・アルバム『マウンテン』(1969年)の収録曲である。
残りの2曲は1971年11月に発表された前作『悪の華』のツアーのもので、2代目ドラマーのコーキー・レイングが参加している。「ナンタケット・スレイライド」は前々作『ナンタケット・スレイライド』(1971年)、「クロスローダー」は『悪の華』の収録曲で、いずれもパパラルディと彼の妻ゲイル・コリンズ[4]の共作である。
これまでのマウンテンのアルバムと同様、パパラルディがプロデュース、コリンズがジャケット・デザインを担当した。
アルバムが発表された年と同じ1972年に、「ウェイティング・トゥー・テイク・ユー・アウェイ」がシングル・カットされた[5]。
CDにはボーナス・トラックとして、1970年3月20日にアトランタ・インターナショナル・ポップ・フェスティバルで録音されたT-ボーン・ウォーカー作「ストーミー・マンデイ」が収録された。
収録曲
オリジナルLP
CD
| # | タイトル | 作詞・作曲 | 録音年月日・場所 | 時間 | 
|---|---|---|---|---|
| 1. | 「ロング・レッド Long Red」 | Leslie West, Felix Pappalardi, John Ventura, Norman Landsberg | 1969年8月16日 | 
     |
| 2. | 「ウェイティング・トゥー・テイク・ユー・アウェイ Waiting to Take You Away」 | West | 1969年8月16日 | 
     |
| 3. | 「クロスローダー Crossroader」 | Pappalardi, Gail Collins | 1972年1月29日 | 
     |
| 4. | 「ナンタケット・スレイライド Nantucket Sleighride」 | Pappalardi, Collins | 1971年12月14日 | 
     |
| 5. | 「ストーミー・マンデイ Stormy Monday」(ボーナス・トラック) | T-Bone Walker | 1970年7月3日 | 
     |
| 
       
       合計時間:
        | 
     ||||
参加ミュージシャン
※番号はCDのトラック・ナンバーを示す。
- レスリー・ウェスト Leslie West – ボーカル、ギター
 - フェリックス・パパラルディ Felix Pappalardi – ボーカル、エレクトリックベース
 - スティーヴ・ナイト Steve Knight – キーボード
 - N.D.スマート N. D. Smart – ドラムス(1、2)
 - コーキー・レイング Corky Laing – ドラムス(3、4、5)
 
脚注
注釈
- ^ 前作『悪の華』(1971年)の片面はライヴ録音だった。
 - ^ 1969年にパパラルディがマネージャーのバッド・プラガーと共同で設立した。
 - ^ 映画『ウッドストック/愛と平和と音楽の三日間』(1970年)の40周年記念版のDVDとブルーレイディスク(2009年)に、本アルバムに収録された2曲とは別の2曲の演奏場面が収録された。
 - ^ 英語版Woodstock Twoは、同アルバムに収録されている2曲は実際にはウッドストック・フェスティバルで録音されたものでない、としている。この記載が正しければ、本アルバムはマウンテンのウッドストック・フェスティバルでの演奏を収録した初めてのアルバムになる。
 - ^ 「ロング・レッド」「ウェイティング・トゥー・テイク・ユー・アウェイ」を含む9曲が"Woodstock – Back to the Garden: The Definitive 50th Anniversary Archive"(2019年)、「ロング・レッド」を含む4曲が"Woodstock – Back to the Garden: 50th Anniversary Experience"(2019年)に収録された。
 
出典
- ^ Laing & Takala (2019), p. 141.
 - ^ Shapiro, Harry (2010). Jack Bruce: Composing Himself: The Authorised Biography by Harry Shapiro. London: A Genuine Jawbone Book. p. 152. ISBN 978-1-906002-26-8
 - ^ “Discogs”. 2024年8月24日閲覧。
 - ^ Laing & Takala (2019), p. 51.
 - ^ “Discogs”. 2024年8月24日閲覧。
 
引用文献
- Laing, Corky; Takala, Tuija (2019). Letters To Sarah. Helsinki: Polite Bystander Productions. ISBN 978-952-94-1530-4
 
- マウンテン・ライヴ_暗黒への挑戦のページへのリンク