ファウルチップの目的
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/23 01:55 UTC 版)
「ファウルチップ」の記事における「ファウルチップの目的」の解説
ファウルチップを「飛球の捕球」と別扱いにするのは、遠方にいる走者から見てバットに当たったのか空振りなのかが分かり難いために、もし仮にファウルチップを通常の飛球と同様に扱うことにしてしまうと、走者に不利になるからである。 一塁に走者がいて、二塁へ盗塁した際に打者がファウルチップを打つと、もしファウルチップが飛球と同じ扱いであるならば、一塁走者にはリタッチの義務が課されるから、一塁に戻らなければならない。しかし、盗塁中の走者は空振りと誤認してリタッチをすることなく、そのまま二塁に向かう可能性がある。この場合、捕手が一塁に送球し触球すれば、走者はアピールアウトになってしまい、走者に著しく不利になる。 このような事情から、空振りに誤認しやすいファウルチップによって走者にリタッチ義務が課されることを防ぐために、走者の有無に関わらず、これを一律に空振りと同様に扱うのである。 野球においてはファウルチップと捕手への飛球とを区別する明確な判定基準、例えば、「ボールが打者の肩の高さまで跳ね上がれば後者」など、バットに触れた後どのようになれば飛球とみなすか、といった判定基準は公認野球規則には明記されていない。両者を区別する判断は、すべて審判員に任されている。
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