ビメンチンの発見
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/09/08 02:33 UTC 版)
ドイツのMax-Planck-Instituteの生物物理・化学グループのOsbornとWeberらのグループは、マウス線維芽細胞由来のNIH-3T3株化培養細胞を用いて界面活性剤Triton X-100と塩類処理による細胞質成分の除去を行ったのち、分子量57,000の細胞骨格蛋白を精製した。この蛋白に対する抗体を作製し、蛍光抗体法で培養細胞を染色したところ、上皮以外の間葉系細胞の中間径フィラメントと特異的に反応した。彼らは間葉系細胞に特有の中間径フィラメントとしてビメンチン(英: vimentin)と命名した(Franke WW et al, 1978)。ケラチンやビメンチンを始めとする中間径フィラメントの多くがMax-Planck-Instituteのグループにより分離され、精力的な細胞生物学的研究が行われ今日まで発展してきた。精製された蛋白に対するモノクローナル抗体はその後全世界に普及し、細胞生物学の研究や病理診断学への応用に必須のツールとして用いられている。
※この「ビメンチンの発見」の解説は、「ビメンチン」の解説の一部です。
「ビメンチンの発見」を含む「ビメンチン」の記事については、「ビメンチン」の概要を参照ください。
- ビメンチンの発見のページへのリンク