パラメータrs
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/23 16:10 UTC 版)
電子の電荷密度をρとして、次のパラメータが定義できる。 r s = ( 4 π ρ 3 ) − 1 / 3 1 a B = ( 3 4 π ρ ) 1 / 3 1 a B {\displaystyle r_{s}=\left({4\pi \rho \over 3}\right)^{-1/3}{1 \over {a_{B}}}=\left({3 \over {4\pi \rho }}\right)^{1/3}{1 \over {a_{B}}}} ここで、aBはボーア半径である。rsは電子の密度に関係するパラメータで、値が大きいほど低密度、小さいほど高密度となる。実際の金属では、大体2~5までの値をとる。このrsをパラメータとして、電子ガスの問題は解かれる。 高密度領域(rsが1以下)では、乱雑位相近似(RPA) が有効な近似となり、比較的簡単に問題を扱うことができる。 rsが100を越えるような低密度領域では解析の結果、電子はウィグナー結晶となっていることが指摘されている。また低密度領域は電子相関の影響が顕著に現れてくる領域である(→強相関電子系)。 金属程度の領域(中密度領域)は、最も解析が難しい領域であり、高密度、低密度で解かれている結果の外挿、内挿などにより近似的に解かれることが多い(→密度汎関数法)。
※この「パラメータrs」の解説は、「電子ガス」の解説の一部です。
「パラメータrs」を含む「電子ガス」の記事については、「電子ガス」の概要を参照ください。
- パラメータrsのページへのリンク