バルログ
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バルログ(Balrog)は、J・R・R・トールキンの『指輪物語』や『シルマリルの物語』などの創作に登場する怪物である。シンダール語で「力強き悪鬼(Demon of Might)」を意味し、「ウドゥンの焔(flame of Udûn)」とも呼ばれる。クウェンヤでの呼称はヴァララウコ(Valarauko、複数形はヴァララウカール、Valaraukar)。これらは複数名の総称であり、全体でどれくらい存在したのかは明らかでない。元々は火を心とするマイアールであったが、メルコール(後の冥王モルゴス)に誘惑され、ヴァラールから離反した。サウロン、竜らとともに最も強大なモルゴスの配下として描かれている。とくに上古のエルフ族の天敵という部分が強く、歴史の中で様々な惨劇が生まれることとなった。
- ^ J.R.R. トールキン『新版 シルマリルの物語』 評論社 2003年 96頁
- ^ J.R.R. トールキン『新版 シルマリルの物語』 評論社 2003年 333頁
- ^ J.R.R. Tolkien『The History of Middle-earth Vol.1 The Book of Lost Tales 1』 Del Rey Books 98と296頁
- ^ J.R.R. Tolkien『The History of Middle-earth Vol.2 The Book of Lost Tales 2』 Del Rey Books 218頁
- ^ J.R.R. Tolkien『Parma Eldalamberon 14、EARLY QENYA and The VALMARIC SCRIPT』Mythopoeic Society 2003年 12頁
- ^ J.R.R. Tolkien『The History of Middle-earth Vol.3 The Lays of Beleriand』 Del Rey Books 117頁
- ^ J.R.R. Tolkien『The History of Middle-earth Vol.3 The Lays of Beleriand』 Del Rey Books 123頁
- ^ 指輪物語の追補編中にある「ドゥリンの一族」では脚注部分(新版 指輪物語10 評論社文庫 129頁)に、「(バルログを眠りから起こしたというより)牢から解放したというべきか。サウロンの悪意によってとっくに目覚めていたかもしれない」とあるため、バルログの目覚めにサウロンが介在していた可能性もある。
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