ニッケルハルパとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 製品 > 機器 > 音響機器 > 弦楽器 > ニッケルハルパの意味・解説 

ニッケルハルパ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/05 03:31 UTC 版)

ニッケルハルパ
各言語での名称
Nyckelharpa
Nyckelharpa
Nyckelharpa

ニッケルハルパ
分類

擦弦楽器鍵盤楽器

マルコ・アンブロジーニ(ニッケルハルパの演奏家)

ニッケルハルパ (スウェーデン語: nyckelharpa "鍵盤-ハープ") とは、スウェーデン民族楽器の1つ。ニュッケルハルパとも。弓で演奏する擦弦楽器であるが、フレットの代わりに弦を押さえるタンジェントという小片をもつキーによって演奏する鍵盤楽器であるともいえる。

歴史

ニッケルハルパはフィドルハーディ・ガーディに類似した楽器である。最古のニッケルハルパ演奏の痕跡はゴトランド島のKällunge教会のある門のレリーフにみられる。1350年頃のものと推定されるこのレリーフは2つのフィドル奏者が彫られているもので、ヨーロッパにおけるニッケルハルパの起源であると推測されている。16世紀から17世紀にかけてドイツで 'Schlüsselfidel' という楽器が知られていたが、少なくともこのレリーフからアイデアを得たものであるとされる。

スウェーデンのウップランド地方は16世紀末以来ニッケルハルパ音楽の本拠地となっており、1960年代にはエルヴクヴァーレビー市の音楽家ビス・カッレ (Byss-Calle) をはじめとするニッケルハルパ音楽のリバイバルが起こった。

1929-1930年にかけアウグスト・ボリーン (August Bohlin) は、ニッケルハルパをまっすぐな形でヴァイオリンにより近く、ドローン弦を持たない半音階の楽器に改良した。 現代の著名なニッケルハルパ演奏家としてエリック・サールストレム (sv:Eric Sahlström) が挙げられる。サールストレムは20世紀半ばにおける重要な演奏家・指導者・作曲家かつ楽器製作者であり、演奏活動を通してニッケルハルパの再普及に努めた。 以上のような革新が行われてきたが、60年代のリバイバル以来ニッケルハルパの人気には陰りが出てきている。

ニッケルハルパはヴェーセン (en:Väsen) やヘドニンガルナ (en:Hedningarna) といったスウェーデンのリバイバル・フォークバンドにおいて重要な位置を占めている。

2023年にニッケルハルパの音楽および作り方の伝統の革新的な普及がユネスコ無形文化遺産に指定された[1]

種類

キーや弦の数・配置、胴の形によって、少なくとも4種類のニッケルハルパが現在でも演奏されている。現代的なニッケルハルパは、弓によって直接擦られないが他の弦の音に共鳴する共鳴弦を備えている。古くはドローン弦を備えたものが好まれた。

脚注

外部リンク

ウィキメディア・コモンズには、ニッケルハルパに関するカテゴリがあります。


「ニッケルハルパ」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ニッケルハルパ」の関連用語

ニッケルハルパのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ニッケルハルパのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのニッケルハルパ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS