ニセマツノザイセンチュウ Bursaphelenchus mucronatus
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/03 05:38 UTC 版)
「マツ材線虫病」の記事における「ニセマツノザイセンチュウ Bursaphelenchus mucronatus」の解説
マツノザイセンチュウは北米原産の外来種とされるが、日本には在来種として同属のニセマツノザイセンチュウ B. mucronatus Mamiya et Enda が分布している。本種と比べると弱い病原性を持つが自らマツに病気を起こすことはできないため、すでに何らかの理由で衰弱していたマツを生息場所にしている。マツノマダラカミキリも同様で、衰弱して樹脂などによる防御力の弱まったマツに産卵するのが本来の生活様式であった。ニセマツノザイセンチュウもマツノマダラカミキリを媒介者とするが、マツノザイセンチュウとは異なりカミキリを離脱するのは後食時ではなく主に産卵時である。つまり、健全なマツを発病させて媒介者であるカミキリを呼ぶ代わりに、衰弱したマツに媒介者と同時に侵入していると考えられている。ニセマツノザイセンチュウとマツノマダラカミキリは、マツ林に時折生ずる被圧木や折損枝、風倒木などの衰弱木や新鮮枯死材を利用して、細々と生活していた生物であると考えられている。
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