チェザロ和
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解析学におけるチェザロ総和法(チェザロそうわほう、英語: Cesàro summation)とは無限級数に「和」と呼ばれる値を結びつける総和法の一種である。無限級数が通常の意味で収束して値 A を持つならば、その級数はチェザロの意味でも総和可能であり、同じ A をチェザロ和として持つ。チェザロ和の重要性は、収束しない級数のなかにもチェザロ和が矛盾なく定義できるものがありうるという点にある。ただし、たとえば無限大に収束する正項級数などはいかなる場合も有限の値の和を持つことはない。
チェザロ総和法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/12 02:28 UTC 版)
チェザロ総和法では、第n項目までの部分和 sn について、相加平均 σ n = s 0 + ⋯ + s n − 1 n ( n = 1 , 2 , ⋯ ) {\displaystyle \sigma _{n}={\frac {s_{0}+\cdots +s_{n-1}}{n}}\quad (n=1,2,\cdots )} とその極限を考え、その収束値が S になるとき、S にチェザロ総和可能と呼ぶ。グランディ級数では n の偶奇に応じて、 σ 2 m = 1 2 ( m = 1 , 2 , ⋯ ) σ 2 m + 1 = m 2 m + 1 ( m = 0 , 1 , ⋯ ) {\displaystyle {\begin{aligned}\sigma _{2m}&={\frac {1}{2}}&(m=1,2,\cdots )\\\sigma _{2m+1}&={\frac {m}{2m+1}}&(m=0,1,\cdots )\end{aligned}}} であり、 lim n → ∞ σ n = 1 2 {\displaystyle \lim _{n\to \infty }\sigma _{n}={\frac {1}{2}}} であるから、チェザロ総和は S = 1/2 となる。
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