ネールルンド平均
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/29 21:31 UTC 版)
pn は初項 p0 の正項数列とし、さらに p n p 0 + p 1 + ⋯ + p n → 0 {\displaystyle {\frac {p_{n}}{p_{0}+p_{1}+\cdots +p_{n}}}\to 0} なるものと仮定する。いま、級数 s を p を使って変形して、 t m = p m s 0 + p m − 1 s 1 + ⋯ + p 0 s m p 0 + p 1 + ⋯ + p m {\displaystyle t_{m}={\frac {p_{m}s_{0}+p_{m-1}s_{1}+\cdots +p_{0}s_{m}}{p_{0}+p_{1}+\cdots +p_{m}}}} なる加重平均を考えるとき、tn の n を無限大に飛ばした極限はネールルンド平均 Np(s) と呼ばれる(ニールス・エリック・ネールルンドに由来)。 ネールルンド平均は正則、線型かつ安定であり、さらに任意の二種類のネールルンド平均は互いに矛盾しない。もっとも重要なネールルンド平均はチェザロ和である。いま、数列 pk を p n k = ( n + k − 1 k − 1 ) {\displaystyle p_{n}^{k}={n+k-1 \choose k-1}} で定めれば、k-次のチェザロ和 Ck は C k ( s ) = N ( p k ) ( s ) {\displaystyle C_{k}(s)=\mathbf {N} (p^{k})(s)} で定義されるものである。k ≥ 0 のとき、チェザロ和はネールルンド平均であり、したがって正則、線型かつ互いに無矛盾となる。0-次のチェザロ和 C0 は通常の和であり、1-次のチェザロ和 C1 は通常のチェザロ総和法である。チェザロ和について、h > k ならば、Ch は Ck よりも強いという性質がある。
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