セイシカズラ属
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/12 03:57 UTC 版)
セイシカズラ属 | ||||||||||||||||||||||||
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キッスス・アラタ Cissus alata
(Wikimedia Commons)
セイシカズラ C. discolor
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分類(APG IV) | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Cissus L. | ||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||
セイシカズラ属、ヒレブドウ属、キッスス属、シッサス属 |
セイシカズラ属(セイシカズラぞく、別名 ヒレブドウ属、キッスス属、シッサス属、学名:Cissus)はブドウ科のつる性草本~低木。
特徴
茎には節があり、各節に葉をつけ、巻きひげと対生することがある。茎は数 mに達し、木に登るほか、地を這うこともある。葉は互生し単葉または掌状複葉で常緑または落葉性。雌雄同株または雌花と雄花、両性花が同一株に混在する雌雄混株で、花は散形花序または集散花序につき、頂生、腋生または葉と対生するものがある。花は4数性で花弁は4裂する。果実は小型のブドウ状の液果だが、シュウ酸を含むため食用にはならない[1][2]。
分類
属名Cissusはキヅタを意味するギリシャ語キッソス(κισσος, kissos)に由来し、大部分の種が巻きひげなどで木によじ登ることによる[3][1]。ブドウ属Vitisに類似するが、ブドウ属の花は5数性であること等で異なる。塊根植物として知られるキフォステンマ属Cyphostemmaはかつて本属に含まれていた[3]が、現在では別属とする[1][2]。
分布
約300種[1]~350種[2]が世界の熱帯各地に分布する。POWOでは279種[4]を認めている(2025年7月現在)。
利用
園芸的にはキッスス、シッサス等の属名で多く流通する[1]。茎が蔓状に伸びるので、吊り鉢やあんどん仕立てで栽培する。5–11月の生育期は充分に水やりし、緩効性化成肥料を2–3ヶ月に1回施すと良い。カイガラムシやハダニが発生しやすく、早期に駆除する。冬越しは室内に置き、ガラス越しの日光によく当て、乾いたら水やりする。挿し木で繁殖する[5]。
- キッスス・アラタ C. alata (=C. rhombifolia)
- 園芸品種 エレンダニカ C. alata cv. 'Ellen Danica'
- キッスス・アンタルクティカ(カンガルーアイビー) C. antarctica
- セイシカズラ(青紫葛) C. discolor
- キッスス・シキオイデス(インスリーナ) C. verticillata (=C. sicyoides)
脚注
参考文献
- 最新園芸大辞典編集委員会 編「シッサス属Cissus」『最新園芸大辞典』 3巻(第2版)、誠文堂新光社、千代田区、1982年、109–110, 273頁。ISBN 4416482183。
- 松居謙次 著「セイシカズラ属、キフォステムマ属」、岩槻邦男ら監修 編『朝日百科 植物の世界』 4巻、朝日新聞社、東京、1997年、18–21頁。 ISBN 9784023800106。
- 尾崎章 著「シッサスCissus」、あんりゆき、小川恭弘、尾崎章、尾崎忠、佐藤進 編『別冊NHK趣味の園芸 観葉植物と熱帯花木』2002年、78頁。 ISBN 4146457610。
- 日本インドア・グリーン協会「ヒレブドウ属Cissus」『熱帯植物図鑑』誠文堂新光社、東京都文京区、2020年、164–165頁。 ISBN 9784416918852。
外部リンク
- シッサスの基本情報 育て方がわかる植物図鑑 NHK出版 みんなの趣味の園芸
- シッサス(エレンダニカ) 植物の育て方図鑑 ヤサシイエンゲイ
- シッサス・エレンダニカ 花と観葉植物(葉っぱの岬)
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