ストレンジ物質仮説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/31 15:42 UTC 版)
「ストレンジレット」の記事における「ストレンジ物質仮説」の解説
ストレンジクォークを含む既知の粒子は、ストレンジクォークがアップ・ダウンクォークよりも重いことから不安定である。そのため、ラムダ粒子のようなアップ・ダウン・ストレンジクォークを含むストレンジ粒子は弱い相互作用によってアップ・ダウンクォークのみからなる、より軽い粒子に崩壊する過程で必ずストレンジネスを失ってしまう。しかし、クォーク数のより大きな状態ではこのような不安定性はみられない可能性がある。 これがBodmerおよびウィッテンの「ストレンジ物質仮説」である。この仮説によれば、十分な数のクォークが集まれば、基底状態はアップ・ダウン・ストレンジクォークがだいたい同数集ったもの、つまりストレンジレットになる。この安定性はパウリの排他原理に起因するものである。すなわち、三種類のクォークがあれば、通常の物質のように二種類のクォークだけのときよりもより多くのクォークを低エネルギー状態に置けるからである。
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